カレンダー算とのりしろ算

カレンダー算

カレンダーの問題は、
数学では、剰余系といいます。
平たく言えば、あまりの問題です。

時々しか出てこないので
「あれ?どうやるんだっけ?」
と悩む問題です。

これも前回ご紹介した、

シュミレーション法で、やるとばっちりです。
短いスパンで例証して、
長いスパンを類推する方法です。

たとえば
3月1日が金曜日だった場合
3月29日は何曜日になるのか?
という問題です。

やっぱりカレンダーの問題も、
端が困ります。

29-1=28です。

ここに問題があって、
引いた場合、3月1日は入っていません。

したがって、3月1日を除外した考え方になります。

28÷7=4あまり0
となります。

したがって、公式的には、余り0なので3月28日は金曜日になります。


剰余系の場合こう考えます。

月火水木金土日
が基本的なパターンです。

が、金曜日が起点となっているので

(金土日月火水木)
を7日分の、ひとまとまりと考えます。

したがって
翌日からの日数を、
この7日分のまとまりが、
「なんくくりあるか」と考えます。

28日だと、4くくりです。

余りがないので
28日は、金曜日となります。


シュミレーション法を使うと、

例えば、では
3月10日は何曜日か考えます。
10-1=9日なので
9÷7=1余り2となります。

ひとまとまり
(土日月火水木金)があって、
それから2日あるので、
土日となり、
答えは、日曜日になります。


これが論理的な考え方で
公式に近いものになります。
引いた場合、
起点になる日は、関係ないので
起点となる金曜日はほっといて
あまりの日は
次の土曜日から考えていきます。

最初は、カレンダーを作って
それを見ながらやりましょう。
ご家庭の場合は、
カレンダーか手帳があるはずなので
それをお子さんに見せて、
具体的にやっていきましょう。


まずは、シュミレーション法で
翌週の曜日を、確認してください。
お子さんが慣れてきたら、
その月の離れた日付で、練習しましょう。

剰余系というのは、
例えば、
3月30日だと、
30-1=29
29÷7=4余り1日

となります、
この、商の4が実際は、
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)

となっています。
そして、あまり1は
その次の週の
(土日月火水木金)における
1日目なので

3月30日は土曜日になります。


同じ月で練習できたら、
今度は月をまたがってやってみましょう。

やりかたは同じです。
4月20日であれば

4月の20日+3月の31-1=30日
で3月1日からの日数は
50日となります。
この日数が正確なら、あとは大丈夫です。
味噌は、あくまで3月1日は、カウントしないことです。

50÷7=7余り1日
なので
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
(土日月火水木金)
のまとまりがあって、
次のまとまりの
(土日月火水木金)

の1日目なので
4月20日は土曜日となります。



あとは、各月の日数を覚えればいいのですが、
最近は、
「にしむくさむらい」
を知らない子供が増えています。
当然閏年も知りません。

僕が説明することとなります。
塾に通いながら、知らないということは、
塾の怠慢です。
にしむくさむらい
を知らないで
カレンダーの問題は絶対にできないからです。

知らない人が増えたので書いておきます。

1月・・・31日
2月・・・・28日・・・に…閏年は、29日
3月・・・31日
4月・・・30日・・し
5月・・・31日
6月・・・30日・・・・む
7月・・・31日
8月・・・31日
9月・・・30日・・・く
10月・・・31日
11月・・・30日・・・さむらい
12月・・・31日

月は、31日と30日の月があり、
30日の月の覚え方が、にしむくさむらい
で、短い月の頭の文字を取っています。
ただし、2月だけは、4年に一度、
閏年の時は、29日にします。
これは、地球が太陽の周りを、公転しているので
4年に一度合わなくなるので、調整しているのです。

二人の6年生が知らなかったので
驚きました。

以上です。
これも生徒のレベルによって
①公式の説明だけで理解する
②実際にカレンダーで、(土日月火水木金)
を書いてあげる
③慣れるまでかなり具体的に書いてあげる
という指導レベルがあります。

これは、ヤッパリ、

初めの日付を引くかひかないか、どっからあまりの曜日を始めるか
すぐに忘れるので何度も説明しないといけません。
生徒の頭には、引くのと、7で割るしか、残っていませんから注意が必要です。

なれたら、逆に得意になると思います。
後、確率の場合分けの道の問題も、けったしなやりかたはやめて
高校数学で使う公式を教えてあげたほうがいいと思ったりします。

のりしろ算

カレンダー算と、、のりしろ算の「お作法」

3月1日が、日曜日でした。

3月31日は何曜日でしょうか?

子供には実際カレンダーを見せてやったほうがいいと思います。

普通の教材では、

3月1日から、3月31日までの日数を調べます。

31-1=30ですから、

30日とやりたいところですが、

子供には、

シュミレーションさせます。

3月1日から3月2日だと、

2-1=1日かというと、実際は、2日です。

つまり、その日が、かかってくるので、

31-1+1=31日となります。

こうした場合、

次は、「剰余系」という計算になります。

つまり、

(日月火水木金土)のグループが、何セット、

31日の中に含まれているかということです。

31÷7=4余り、3です。

4セットの後で、3進みます。

つまり、3月28日までで、4セットあり、

5セット目の、3番目になるので、

日月火の順になるので、

3月31日は、火曜日になります。

(日月火水木金土)

(日月火水木金土)

(日月火水木金土)

(日月火水木金土)

 日月火ですね。

何日あるか、ということになると、

こうなってしまいます。

単純に公式化したいなら、

31-1=30

30÷7=4あまり2

で、月火、とするやりかたもありますが、

そのうち忘れるので、

上記の「何日あるか」、で統一しておいた方がいいと思います。

月を、またがった場合も同じです。

9月12日の曜日を考えてみましょう。

3月・・・31日

4月・・・30日

5月・・・31日

6月・・・30日

7月・・・31日

8月・・・31日

9月・・・12日

合計で、196日です。

196÷7=28余り0です。

(日月火水木金土)のセットが28セットあって、

余り1なら、29セット目の日曜日ですから。、

余りが0なので、戻って、土曜日ということになります。

セットの最後の土曜日になってるということですね。

1セット目(日月火水木金土)

2セット目(日月火水木金土)

3セット目(日月火水木金土)

・・・・・・

27セット目(日月火水木金土)

28セット目(日月火水木金・土)

29セット目(日月火水木金土)

また、例えば、1年後の2016年の

3月1日は何曜日かというと、

何日後かというと、

366日後ですから、

366÷7=52余り2ですから、

月曜日になります。

と、思いきやカレンダーをめくってみると、

実際は火曜日です。

なぜでしょうか?

来年は、うるう年なので、

2月が29日あります。

したがって、1年が、366日なので、

367日後になります。

367÷7=52余り3

したがって、2016年3月1日は、

火曜日になります。

・・・・・・

先日、あるお母さんが、

中学受験の算数の特殊算は、

「お作法ですね」

とおっしゃいました。

確かに、特殊な、特別な、「お作法」で

それに習熟すればいいということです。

中学受験の算数は、

方程式が使えないので、

いろんな「お作法」が発達しました。

次は「のりしろ算」の「お作法」です。

・・・・・・

「10センチメートルのテープが10本あります。

のりしろを、

2センチメートルとすると、トータルの長さは

何センチメートルになるでしょうか?」

子供に教えるときに一番いいのは、

「類推」です。「シュミレーション」です。

二本つなぎます。

2センチ重なってるので、

18センチです。

3本にします。

重なりが二か所になるので、

26センチです。

したがって、

あるやりかたでは、

10本は100センチで

重なりは9か所だjから

100-18=82センチです。

が、どっちかというと、

例えば表にします。

1本     2本     3本     4本    5本  ・・・・・

10cm   18cm        26cm    34cm     42cm・・・・・

つまり、1本増えるごとに、8センチ伸びることになっています。

1本増えるごとに、のりしろ2センチ分が、ひかれるので、8センチ伸びるのです。

したがって、

のりしろ算のお作法はこうなります。

10  +8×(○ー1)

テープの長さ+(テープの長さーのりしろ)×(つなぐ本数ー1)

のりしろ算の発展形としては、

これは横の長さですが、

①縦の長さも考慮して、面積にする、

とか、

面倒ですが、②のりしろが未知数で、

結果の、テープのながさから、

のりしろを計算で出してくる、などのパターンがあります。

・・・・・・・・・

子供に分かりやすく説明するには、

カレンダー算にしろ、

のりしろ算にしろ、

初めから、公式を教えて、

それに、あてはめさせるのではなく、簡単なバージョン、短いバージョンで、

シュミレーションして、

実感させてからのほうが、

絶対うまくいきます。

確率や場合の数だって、

樹形図を書いていくうちに、自然と、規則性が見えてくるものです。

特に植木算など、

カレンダー算もそうですが、

端っこは、含むのか含まないのか、

すぐ忘れてしまうので、

何度も確認する必要があります。

ただそのたびに公式を思い出すことにしていると、

原則を忘れてしまうので、

原点に立ち返って、

もう一度、自分でシュミレーションをやり直すことをお勧めします。

 そうすると、万が一、

試験場で忘れても、

自分で公式にたどり着けます。

本当に、端っこはややこしいです。

多少できる子に限って、

すぐに植木算で割りたがり、

端っこが、含むのか、含まれないのか、

適当にやって、間違えます。
高校数学の、等比数列や階差数列は、端っこの処理がもっと面倒くさくて困りす。

中学受験の算数もいろんな公式がありますが、
原点に立ち返って、確認しましょう。でないと、間違えます。



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